【完】キミに隠した恋するキモチ。








「小南、あのさ!!!」




聞き覚えのある声に、私は足を止めた。




紘也……?




そうだ、今日告白するって言ってたっけ……。
しかも前に小南に理想の告白聞いたら「放課後の教室でストレートな告白がいいなぁ」って言ってたのを紘也に教えたから……。




「俺……小さい頃からずっと……小南のことが好きだっ!!!」




紘也の告白は廊下まで響いた。




告白が聞こえた瞬間、私の中でなにかが切れて涙が溢れてきた。




「紘也……小南……おめでとう……」




私は廊下を走り抜けて屋上に入った。




バタン―――




「……っはぁ……っはぁ」





屋上は私が唯一泣ける場所。
思いっきり泣ける場所なんだ。




イヤなことがあったりしたらたまに来ている。
お母さんに嫌味を言われたとき、自暴自棄になっちゃったとき……ここに来たら落ち着いたんだ。