「じゃ、それだけだから」
紘也は私に報告だけすると、自分の席に戻っていった。
もう決めたんだからグズグズしちゃダメ、私!
「なぁ」
「は、はい!?」
いきなり後ろから肩を叩かれて驚く。
振り向くと、成月くんがいた。
成月くんとはあれから、特になにかあったワケではない。
たまに小南と学食食べようと食堂に行って会ったら一緒に食べるぐらいで……。
友達!って感じのことはなにもしていない。
「アンタ、大丈夫?」
「え……?」
「いや、なんでもねぇ」
「え、ちょ、成月くん?」
成月くんは無表情で言うと、どこかへ行ってしまった。
一体、なんだったんだろう……?



