私は知っている人がいないか、名前を探す。
―――そのときだった。
見覚えのある、あの名前が目に入る。
「成月……流星……?」
ウソ……成月くんは帰ってきたの?
でも、紘也はなにも言ってなかったし……。
しかも、『流星もいたらよかったのにな……』って言ってたし。
成月くんと同姓同名の人がいるの?
そんな人見たことも聞いたこともない。
じゃあやっぱり成月くんが……!?
私は急いで人ごみを抜けて、成月くんを探す。
「成月くん……どこ……っ」
どこにいるの……?
成月くん、成月くん……!
私の胸は期待でドキドキ高鳴る。
……しかし、成月くんは見当たらない。
やっぱり……あれは同姓同名の誰かなんだ……はぁ。
残念だなぁ……。



