「HR始めるから席に着いてー」
いつもと変わらない、1日が始まる。
普段と違うのは成月くんがいないこと。
たったそれだけなのに……大きく穴があいたみたいに、すごく寂しい。
「えーっと、1つお知らせがある。金曜日を最後に成月が家庭の事情で転校した」
担任の言葉にたくさん驚きの声があがる。
やっぱり、成月くんは行っちゃったんだ……。
そう実感するけどなんかウソなんじゃないかって思ってしまう。
誰かが『ドッキリ大成功!』みたいなことを、言ってくれるんじゃないかって、ありえない期待までしてしまう。
『もし……俺が突然いなくなったら……どうする?』
『ん~……そりゃ、見つかるまで探すよ!いくら時間がかかってもずっと……』
前の昼休みのことを思い出す。
成月くんはこのときからもう、ニューヨークに行くって決めたんだ。
だからあんな質問を私にしたんだ……。
成月くん。
もし成月くんが帰ってきたら……私、日本中を探す。
絶対に成月くんのことを探し出すからね……。
はやく、会いたいな。



