「………る!こーはーる!」
「ん………」
小南の声が聞こえて、だんだん意識がハッキリしてくる。
「小春、晩ごはんだよー……って、なんかちょっと目腫れてない?」
小南に言われて、泣いたまま寝ちゃったことを思い出す。
「えっ、そ、そうかな?気のせいじゃない?」
「ならいいんだけど……。ごはん、冷めちゃうよ!」
「はーい」
小南と一緒に1階にある食卓へ。
そこには晩ごはんを用意するお母さんがいた。
「もう、小春寝てばっかりじゃなくて家の手伝いしたらどうなの?小南を見習いなさい」
「………ごめんなさい」
“小南を見習いなさい”
今まで何回言われたんだろう。
お母さんは小南と私を比べてくる。
それがすごくイヤだった。



