「もう、なんで小南がそんな顔するの?この臆病な私が自分の気持ちを言えたんだから……もっと喜んでよ」
べそをかく小南の背中をぽんぽんと軽く叩く。
「……私、納得できなくて」
「え?」
「なんで……成月くんは……」
「だから、成月くんは私を好きじゃなかったんだよ。他の人が好きだったんだって……」
それ以外、理由なんてあるとは思えない。
「……さ、もう晩ごはん食べよ?お母さんが待ってるでしょ」
「小春……」
「小南、ありがとう。そこまで私のこと想ってくれて」
小南にお礼を言って、私は部屋を出て食卓に向かった。
私はこんなに小南に想ってもらえて幸せだな。
誰かに想ってもらえるってすごく幸せなことだ。
誰かを想うことも、すごく大切なことだ。
だから………成月くんへのこの想いは、大切な思い出として胸にしまわなきゃ。



