キーンコーン―――
「さっさとHR終わらせて帰るぞー」
午後の授業を終え、帰りのHRが始まってしまった。
どうしよう……もうすぐ放課後だ。
全く心の準備が出来ていない。
なんでいつもだったら時間過ぎるの遅いのに、こういう日に限ってこんなに時間がはやく進むの。
「はぁ……」
本当に告白できるのかな……。
今さらだけど不安になってきた。
「明日の連絡事項は――」
先生、お願いだからもう少しゆっくり話して。
なんて、心の中で言っても意味ないよね……。
「はい、じゃあまた月曜日な」
あ、そういえば今日は金曜日か。
明日と明後日は早起きしなくていいんだ!
でも、成月くんに会えない……はぁ。
って、HR終わっちゃった!
たしか、成月くん、先に昇降口に行っててって言ってたっけ。
さっさと昇降口に行こう。
カバンを持ち、私は教室を出た。



