「ん~!ココア最高!」
ココアを一口飲んで、私は叫んだ。
「小春、大げさだな」
「だって、美味しいんだもん!」
成月くんがくれたココアだからかな?
いつもよりももっともっと美味しく感じられたんだ。
こんなに美味しいココアは初めてな気がする。
甘くて濃厚な味が口いっぱいに広がるんだ。
「…………」
幸せに浸る私とは反面、成月くんは少し複雑そうな顔をしている。
「成月くん、どうしたの?」
「……あぁ、いや、なんでもねぇ」
「体調でも悪いの?だったらすぐに保健室に行った方がいいよ」
「大丈夫。普通に元気だから」
「そ、そっか」
じゃあ気のせいなのかな?
そうだといいんだけど……。
それから私と成月くんは昼ごはんを食べ終え、教室に戻った。



