私はお弁当箱を開いて、ココアの紙パックにストローを刺す。
「弁当とココアってミスマッチじゃね?」
「いいの!どっちも美味しいから!」
「ふぅーん……」
成月くんが変な目で見てきたけど、そんなの気にしない。
「小春、最近よく幸せそうな顔するよな」
「だって……幸せだもん!」
今まで生きてきた中で最高潮に幸せかもしれない。
成月くんと一緒にいられることが、私にとっての幸せだから。
「……それはよかった」
「成月くんがたくさんの幸せをくれたんだよ。成月くんが私の見える世界を変えてくれたんだよ……本当に、ありがとう」
「なんだよ急に」
「ただ……お礼を言いたくなっただけだよ」
まだまだ“ありがとう”だけじゃ足りないけど、いつか成月くんに恩返しできたらいいな。



