キーンコーン―――
HRが終わり、私は紘也の席に滑り込んだ。
紘也に一応、お礼を言っておこうと思って。
「紘也!」
「な、なんだよいきなり……」
「私ね……今日、成月くんに言おうと思うんだ」
「え?」
「紘也のおかげで勇気が出たよ!ありがとう!」
「……そっか。後悔しないようにな」
紘也は優しく笑った。
私の大好きだった、紘也の笑顔だ。
「うんっ!じゃ、それだけだからっ!」
「あ、小春」
「ん?」
自分の席に戻ろうとした私を引き止めた。
「また、パフェ奢れよな」
「……仕方ないなぁ」
私と紘也はあははっと、笑いあった。



