「そ、そうだよね!いや~……でもまさか小南が紘也を好きだなんてビックリ!」
「そう?小さい頃から好きだったんだけどね」
「そ、そうなんだ」
頬を染めて小南を見ていると、また涙が出そうになった。
小南はいつも私の欲しいものを手に入れて……羨ましいな。
もう慣れちゃうぐらいにこんな思い、何回もしてきたんだ。
……私が諦めればいい話。
私が諦めれば、何事もなく小春や紘也が幸せになれるんだ。
そうやって毎回自分に言い聞かせてきた。
だから今回も……。
私がもっと可愛くて、運動が出来て、勉強ができて、明るかったら……よかったのに。
「小春は?」
「えっ?」
「小春は……好きな人とかいないの?」
小南の質問に思わず目をそらす。



