成月くんには好きな人がいる。
でも……今度こそは、ちゃんと好きな人に好きって伝えたい。
また、紘也を好きだったときみたいな思いはしたくないから。
いつか……絶対に伝える。
時間はまだあるんだもん、少しずつ……勇気をだして。
我慢するのはもうやめるって決めたんだ。
「………」
成月くんにとって私はただの友達でしかないのはわかってる。
それでも……少しでも私の恋が叶う可能性があるなら……それを信じたい。
「小春~、晩ごはん出来たわよ~」
1階からお母さんが私を呼ぶ。
「……はーいっ!今行くーっ!」
涙を服で拭って、1階へ下りた。



