「なんで……止まってくれないのぉ……っ!止まってよバカぁ……っ」
どうしてこんなに苦しいんだろう。
どうしてこんなに悲しいんだろう。
どうしてこんなに涙が溢れるんだろう。
どうしてこんなに切ないんだろう。
こんな気持ち、初めてかもしれない。
「……な、りづき、く………っ」
そうだ……私気づいちゃったよ。
なんでずっと気付かなかったんだろう。
私……友達としてじゃなくて……。
1人の男の子として……成月くんのことが……好きなんだ。
だからこんなに苦しくて、悲しくて、涙が溢れて、切ないんだ……。
紘也が小南を好きって判明したときよりも、もっともっと苦しい。
それだけ……成月くんのことを好きになってたってことかな。
いつの間に……私……。
成月くんは友達なんだって、ずっと言い聞かせてきたから……気付かなかったのかもしれない。
初めて成月くんにドキドキしてたときから、成月くんのことが好きだったんだ。



