「……っううん!全然大丈夫!」
「そっか」
なんでこんなに……苦しいんだろう。
成月くんは友達……友達に好きな人ができたのに、なんで喜べないんだろう。
「さ、そろそろ帰るか!」
紘也がカバンを持って病室を出ようとする。
「あっ!紘也待って!」
「ん?小南どうした?」
「少しだけ話があるんだけど……。だから、先に小春と成月くん帰ってて!」
「う、うん……じゃあまたね」
小南の言葉にうなずいて、成月くんと病室から出た。
「…………」
「…………」
病院を出てから私と成月くんの間にはずっと沈黙が続く。



