「えぇ――っ!!!紘也、成月くんが小春を助けて行ってるのに爆睡してたの!?」




その日の学校帰り、私と紘也と成月くんは小南の様子を見に行った。




小南に今日のことを伝えると、小南は声を上げた。




紘也は成月くんが授業を抜けたことを、授業終わりのチャイムが鳴って目が覚めるまで知らなかったらしい。




「もう!紘也に小春のことよろしくねって頼んだのに……紘也ってば、なにしてんの」




「いやー、眠くてさ……あはは……」




小南は頬を膨らませて怒っている。




「成月くんがいなかったら小春がどうなってたことか……本当にありがとう、成月くん」




「あぁ」




「まぁまぁ、小南そんなに怒るなよ。解決したんだから……たぶん」





「……そうだね。これでもう更科くんが関わってこなきゃいいけど。てかまさか、小春のこと私と見立ててたとはね」




あれは本当にびっくりした。
相当、小南に未練があったんだなぁ……。