「そっか、小南ちゃん……入院してるんだね。俺も、お見舞いに行こうかな?」
「え……」
そ、それはマズい……。
小南、この間更科くんに話かけられたとき、無反応だったし、相当トラウマなはず……。
更科くんがお見舞いに来たら……って想像しただけで鳥肌が立つ。
「別にアンタ、小南と親しいワケじゃないし行かなくてもいいんじゃね?」
成月くんが冷たい口調で言った。
「ひどいなぁ、クラスメイトなんだよ?やっぱり心配だもん」
「……ウソつくな。もう小南にも小春にも近づくな。わかったな」
「ちょ、成月くん……!」
成月くんは私の腕を引いて、自分の席まで来させた。
「成月くん……よかったの?あんなこと言って……」
「ああ言っとけば、避けやすいだろ」
「でも……」
「大丈夫。俺がいるんだし」
少し照れくさそうに言った成月くんに胸が高鳴る。



