「じゃ、また明日な」 「うん、ばいばい」 紘也と隣り合った家の前で手を振った。 「ただいまー」 「小春おかえりー、遅かったんだね?」 家に入ると、小南がリビングでテレビを見ていた。 「ちょっと話してたら遅くなっちゃった」 「………もしかして、紘也と一緒にいたの?」 小南は勘付いたように言った。 「まぁ、うん。そうだけど……」 私が頷くと、小南はなぜか寂しそうな目をした。 「そう、なんだ」 どうしたんだろう……?