『自分の子どもに触れて、抱きしめられるのは当たり前じゃねぇんだよ……っ』
そう言った成月くんを思い出す。
「成月くんのお母さんは……成月くんを産んだと同時に亡くなったの」
あんまり口には出さないけど、本当はすごく傷ついてて寂しい思いをしてるんだと思う。
だって昨日の仏壇の前にいた成月くんはすごく寂しそうだったもん。
「お母さんは成月くんのことを無神経に傷つけてたんだよ……だから、ちゃんと謝って」
それじゃないと気が済まない。
「わかった」
お母さんは涙を拭って言った。
よかった……!
「私……あの子の言葉を聞いて初めて気づいたの。自分は小南や小春のことちゃんと見てなかったって。自分の気持ちを押し付けてただけなんだって。だから……ちゃんと謝って、お礼を言いたい」
「お母さん……」
私はお母さんに抱き付いた。
「小春……ごめんね」
お母さんの腕も温かくて優しくて、懐かしい感じがした。



