「私は……お母さんが小南のことを可愛がって、期待して、褒めている姿を見て、自分は小南の邪魔にならないようにしようって……色々我慢してきた。お母さんやクラスメイト、先生からも信頼されている小南のこと、いつもうらやましく思ってた……」
でも……違った。
「苦しい思いをしてたのは、私だけじゃなかった……。私は自分だけが悲劇のヒロインなんだって勘違いしてた……。ごめんね、小南。ずっと小南の気持ちに気づいてあげられなくて……」
一番近くにいたのに、なにもわかってなかった。
みんな、私の気持ちに気づいてくれないって思ってたけど、私もなにも気付いてなかったんだ……。
「私は……」
小南はゆっくり口を開いた。
「私は……ずっと小さい頃からお母さんの期待に応えようって、必死に頑張ってきた。習い事も勉強も運動も。でも期待に応えるのは簡単じゃなくて……すごくツラかった。それに、私が成果を出せば、お母さんやクラスメイトや先生から小春は『双子のくせに……』って言われて……もうどうすればいいのかわかんなくて……っ」
そう言って涙を流し始めた。
「私こそ……気づいてたのになにもしてあげられなくて……ごめんね、小春……」
私と小南は抱き合って泣いた。
小南の……本当の気持ちがやっと聞けた。
そして……自分の気持ちもちゃんと言えた。



