しばらくすると、私の家に着いた。
「……小春、ごめんな。つい、感情的になっちゃって……」
成月くんは申し訳なさそうに言うけど、私はむしろ嬉しかった。
私のこと、そこまで考えてくれてるんだなって。
「ううん、すごく嬉しかったよ。でもまさか小南がリストカットしてるなんて……気付かなかったよ」
あれは本当に驚いた。
毎日一緒にいるのに、なんで気付かなかったんだろう。
「俺も最近まで知らなかった。でも、偶然見ちゃったんだよ。小南が手首の絆創膏はがしてるところを」
「そう、だったんだ」
でも成月くんってそれだけ人をよく見てるんだな。
私のことも見ていないようでちゃんと見てくれてるんだ。
「とりあえず、荷物取ってこいよ」
「で、でも……」
本当に私、成月くんの家に?
「お母さんと顔合わせづらいだろ?ってか、俺がそうしちゃったんだけど……。とにかく、遠慮はいらねぇよ」
確かに、しばらくお母さんの顔は見たくない。
お母さんが怖くて仕方ないんだ。



