【完】キミに隠した恋するキモチ。








キーンコーン―――




1時間目が始まり、数学担当の先生が入ってきた。




「はーい、じゃあ授業始めるぞー」




「きりーつ、礼、着席ー」




委員長の声で礼をしてから席に着く。




そしてチラッと成月くんの方を見ると、成月くんは頬杖をついて目を閉じていた。




「………」




「小春ちゃん、どうしたの?」




じっと成月くんを見ていると、後ろの席の女の子に話しかけられた。




「あっ、いや、なんでもないよ!」




慌てて前を向いてノートを開く。




危ない、危ない。
あんまり成月くんのこと見てたら、また女の子たちに「成月くんと付き合ってるの?」とか「成月くんのこと好きなの?」とか言われちゃう。
そうなると、成月くんが迷惑だろうし。