【完】キミに隠した恋するキモチ。







それってつまり……嫉妬、ってことだよね?
どうしよう、なんか心臓がドキドキしてる……。
成月くんが嫉妬したのは、友達としてってはずなのに。
だって成月くんも私もお互い、恋愛対象として見てないもん。




「成月くんっ!」




屋上を出て行こうとする成月くんを呼び止めた。




「ん?」




「ありがとう、嬉しかったよ」




「なにがだよ」




「嫉妬してくれてた、ってことだよね?でも私、どんなに話が合う友達が出来ても、1番の友達は成月くんだから……ね!」




成月くんは私にとってどれほど大きな存在なんだろう。
友達として成月くんは大好きだし、尊敬してるし、感謝してばっかりだもん!
成月くんを超える友達なんてきっと、これから先も現れない。




「………鈍感」




少し呆れを含んだ無表情で言った。




「ど、鈍感……?」




「なんでもない。はやく行くぞ」




鈍感って、なんのことだろう?
やっぱり成月くんの考えてることってよくわかんないなぁ……。