「はい、じゃあ次の授業の準備をしてから休み時間にしてください」
HRが終わり、私は成月くんの席まですごい速さで移動した。
「成月くん、大丈夫!?」
私が顔を覗き込むと、成月くんは椅子から立ち上がった。
「成月くん……?」
「……屋上に行くぞ」
「えっ……!?」
私の手首を掴んで、屋上の方まで引っ張っていく。
教室じゃ、話しにくいってことかな?
きっとそうだよね。
誰にも聞かれたくないことなのかも……。
屋上に着くと成月くんは私の手を離して、地べたに座る。
私も同じように成月くんに向かい合って座った。
「成月くん……どうしたの?悩んでるなら、私に……」
「なんでなんだよ」
私の言葉を遮って、成月くんが言った。



