「どうかしたか?小春」
少し心配そうに成月くんが私の顔を覗き込む。
すると顔の距離が一気に近くなった。
ち、近い……っ!
「う、ううん!なんでもないっ!」
慌てて成月くんから顔をそらす。
私ってば、なに焦ってるんだろ?
これじゃ、成月くんのこと好きみたいじゃん。
「でもちょっと顔赤い……」
「そ、そうかな!?今日、ちょっと暑いからかな~?あはは……」
「小春変なの」
へ、変なのって言われた……。
私ってばごまかすの下手すぎだ……。
「そ、そうだ!はやくお弁当食べないとだねっ!」
「あぁ、そうだな」
もう、なんなのこの感情……。
はやく消えて消えて―――っ!!!



