「つーか、2人とも俺のこと忘れてるだろ」
紘也の不機嫌そうな声が聞こえて、振り向くと紘也がスネていた。
「もう、紘也スネないの!」
「だって小南が小春のことばっかり……」
「はぁ、子どもじゃないんだから……」
小南と紘也が教室の入り口でイチャついている間に、私は寝ている成月くんの席の前へ。
「成月くん、おはよう!」
「ん……っ、小春……?」
私が挨拶をすると、成月くんはむくっと起き上がる。
「そうだよ、小春だよ」
「小春、お前……っ」
「えへへ、約束通りこのシュシュしてきたよ!似合ってる?」
「お、おう」
成月くんは私から目をそらした。



