「………ほい、これで完璧!」




―――次の日の朝、小南は鏡の前で座っている私の背中をポンッと叩いた。




「わぁ……!小南、ありがとう!」




小南は私の前髪を分けて、あのシュシュでお団子にしてくれた。




こんなにアップにしたの初めてかも……。
首元が涼しい。




「小春、めちゃくちゃ似合ってるじゃん!そっちの方が可愛いよ!」




「ありがとう……!」




「……って、ああ――っ!!!はやく家出ないと!紘也が外で待ちくたびれちゃう!!!」




時計を見ると、そろそろ家を出ないと行けない時間になっていた。




「ほんとだ!小南、はやく出よう!」




2人で慌てて階段を下りる。




「「いってきまーすっ!!」」




勢いよく、家を出た。