「さ…実崎君…」

私は結城を振り絞って声をかけた。

クラス一の根暗に声をかけた私を見て周りの人は驚いている。

梨沙ちゃんなんか
「ち、ちょっと織音…」

と、とめさせようとしている。

そんなことを気にせず私は続ける。

「メアド…交換しない?」

私の言ったことに驚いたのか一瞬目を見開いたが、すぐにいつもの顔に戻り

「いいよ」

と言った。

ガラケーを取り出した。

その姿が何故か懐かしく見えてしまって…