「聞いたぞ!祐子さんから!昨日、矢野さんがお前に告ったんだって!?」


 ――!!


 赤崎が大声で叫ぶ様に言うものだから、一斉に同僚達の視線が俺に向いた。


「ちょ!バカ!声でけーよ!こっち来い」


 赤崎の腕を取ると、引きずるようにして給湯室に入った。

「何々!?なにがどうなってんだよ!?」


 未だ興奮状態の赤崎が俺を問い詰める様にグイグイ近づいてくる。


「知らねーよ。つーか近いから離れろよ」


 近づいて来る赤崎の顔の前に右手を出し、これ以上近づくなと制止させた。


「なぁ!どうして矢野さん告って来たんだよ!お前オッケーしたのか!?なぁ!なぁ!」


 完全に気持ちが高ぶった赤崎が、目を爛々と輝かせながら俺を見る。