矢野さん

 探せ――。


 アイツを――。


 まだそんなに離れてないはずだ。


「はぁ――はぁ――」


 息が上がる――。年のせいか……それとも押さえきれない感情が、早く打つ鼓動に拍車をかけているからか――。


 どちらにせよ、アイツを探して――ぶん殴るまでだ!!


 花火の上がる音が静まった路地に響くと、走る俺の足音をかき消して行く――。


 身体に響く大きな音と、赤や緑の光をライト変わりに暗い路地をアイツを探す為に走り続けた。


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