矢野さん

「笑いすぎ……」


呆れた目で矢野を見るとそんな俺と目が合いまたクスクス笑い出す


「ごめんなさい……フフ、橘さんって思ってた人とは違うなーって思って」


矢野は、はぁーっと夜空を仰ぎ溜まった笑いを吐き出した


「もっと適当な人かと思ってました」


夜空を見上げたまま矢野は呟くように言った


「俺そんなに適当そうに見える?」


自分を指差すと矢野が夜空から俺に顔を向ける


「はい。嘘臭い笑顔して嘘臭いセリフ吐いて、ただその時だけを楽しんでればいいって人だと思ってました」


「……」


ほぼ当たってるけどね……


何も言えなくて黙っている俺に矢野がクスクス笑い出した


「怒りました?嘘臭いって言ったから」

「……いや、当たってるから」



「そうですか。認めるんですね。作ってるって」


「え?」


驚いて目を見開いて矢野を見る


矢野は驚いた俺の顔を見るとニコッと笑た


「真面目すぎるんですよ。橘さん」