私、フラれました。

「えっ…あなたこそ、誰?」


ここにいるのは私だけだと思ったのに…


いつからいたんだろう…

それとも今入ってきたの?!



「俺は…佐々木蒼空【ササキ ソラ】中一。」


佐々木…そんな名字に聞き覚えがあったなぁ…


でも関係ないかと思い私も自己紹介をした。



「私は、相沢凜音。中二。」


「先輩か…」


蒼空くんはそう言ってくるっと振り返って、私に背を向けて歩いていく。


「ちょっ…待って!!」


突然現れたのにこれで帰るのかと思い私は慌てて引き止めた。



「なんですか?…別に俺は帰りませんよ。ここ、唯一の居場所ですし。」


「あっ…そう…なんかごめん。」


「いいですよ。俺に用事でもあるんですか?「待って」なんて言って。」


「えっ…いや、そう言うことじゃなくて一人になると寂しいなって思って…」


年下なのに淡々と喋る蒼空くんに私はしどろもどろになりそうだった。


「…そうですか。」


蒼空くんは屋上の壁にもたれながら座り、ポケットから出した本を読みはじめた。



なんとも絵になるこの蒼空くんに、つい私は見とれそうになってしまいそうになった。