『ガチャッ…』


ドアノブを回すと目の前に青い空が広がった。



「わぁ…」



屋上なんて初めて来た。


青くて広い空はいつも校庭から見る空とはまた違う空だった。


真っ青な空がどこまでもどこまでも続いていてここにいればどんなに遠くも見えるんじゃないかって思うほどだった。



「もっと前から来ればよかった…。」


この学校にこんなにもいい場所があったんだ……


ここなら気分が晴れそうだなって思った。


ちょっと寝ちゃおっかなって思ったときだった――






『君、誰??』







後ろから声がして振り返ると…そこにはきれいな黒髪で眼鏡の少年が立っていた。