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「さっむー…まだかな?」


夏に近づいてきてるのに夜はやっぱり寒い。


でも賑やかな街を見ているとなんだか暖まる。


賑やかな街って好きだなぁ。





私は今ある人を待っている。


会うのはほんと久しぶり。


まだかなぁ、早く会いたい……







「春子~!!」


あっ、やっと来た。


「悠利~!!」


私は大きく手を振った。


笑顔で彼は私のもとへ走ってきた。


制服…もしかして学校からそのまま来てくれたのかな?


「はぁ、はぁ…ごめん春子、待たしたよな。」


「ううん、全然。今来たばかりだから大丈夫。」


デートの待ち合わせで定番の台詞。


「そうか、春子なんか久しぶりだなぁ。」


「そうだね。悠利、また一段とかっこよくなったね。」


「やめろよぉ…そう言う春子だって相変わらずかわいい。」


「もう、悠利ってば…」


またこうして悠利と話せるなんてあのときは想像してなかった。


だから今が幸せ。


「悠利、行こう!!」


「おう!!どこ行きたい?」


「んーとねぇ、あっそうだ。駅前に美味しいレストランができたんだって!!行かない?」


「いいよ。行こうぜ。」


さりげなく手を握ってくれた。


なんか恥ずかしいけど、すごく嬉しい。


置いてかれないように隣に並んだ。






あなたの隣。ここが好き。


やっぱりここが一番何よりも暖かい。