私、フラれました。

「凜音…」


ずっと立ち止まっている私を心配そうに亜里沙がのぞき込む。


「自分がよく分かんない…」




辛いのか、悲しいのか、悔しいのか……


そんなような気持ちがごちゃ混ぜになっている。


なにも言わずそっと頭を撫でてくれた亜里沙の優しさが心に刺さって、今さらになって涙がこぼれそうになった。