私、フラれました。

「よぉー凜音。お前、亮介先輩にフラれたんだって?」




美咲は委員会の仕事があるみたいだったので、亜里沙と帰ろうと別れて二人で昇降口を出たら、後ろから誰かに呼び止められた。



ゲッ……奏じゃん…


佐々木奏【ｻｻｷ ｿｳ】名前は爽やかな感じだが内面はあんまりなヤツ。


私はよくからかわれる。


「な、なんであんたが知ってるのよ。」


私はムキになって言い返す。


「さっき、図書館行ったら偶然亮介先輩に会ったんだよ。
それで先輩が何か持ってんなぁと思って見たら小さく凜音って書いてあるからよぉ…」


奏は苦笑いしながら話した。


その、亮介先輩が持ってた何かっていうのは…たぶん、私のあげた手紙だろう。


そういえば奏も亮介先輩と同じバスケ部だったんだっけ。


奏の話に顔が赤くなる。


「でもさ、凜音がフラれたなんて分からないじゃん!」


亜里沙が言い返す。


「え?お前ら知らないの?亮介先輩彼女いるんだぞ。」


「そうなの…?」


私も亜里沙もキョトンとなる。


「あはは、マジで!?凜音お前、先輩のこと好きなんだろう?」


「えっ…だってこの間別れたって…」


だから勇気を出して告白したのに…