「じゃあ、何で腕組んでたんですか?彼女は美咲ですよねっ!!何でなんですか?!」


「凜音ちゃんには関係ないだろうっ!!!」


「…っ!!」


先輩が声を荒げた。


「訳があるんだよ…だから美咲には、話さないで…「もう遅いですよ。」」


今さら何を…


「えっ…?」


「昨日美咲も見てました。」


「ホント…?」


「ええ、とっても辛い顔してました。泣いてました。あんな美咲、初めて見ました。いつも元気な美咲がホント元気なくって…私だって悲しくなった。だから、だから!!…ここにこうして来たんですよっ!!!」


先輩は唇をギュと結んでうつむいた。


「お節介ですみません。やっぱり友だちが辛そうにしてたらほっとけないんで。」



そう言って私は先輩に背を向けてスタスタ歩き出した。


先輩は追いかけてきたりしなかった。


少しスカッとしたかも…