初恋crazy!

そして解散になってバッグを持って足早に教室を出ようとする。


「みーずきさん。」


そう呼ばれて振り向くと、さっきの男子が立っていた。


「水城、、くんだっけ。」

「そ!ねぇ、美月さん。俺と友達になろうよ!」

「、、、は?」

「友達!みずき同盟!」


そういって無邪気に笑う水城。
彼の名前は水城優雨。

見た感じは背が少し低くて、かわいい顔立ち。
低いといっても私よりは高いけど。


「美月さん?」

「その美月さんっていうのやめてよ。」

「だって俺美月って名前気に入っちゃったんだ!」

「あの、、、私暗いし友達になっても得なこと何もな、、」

「得とか損とか考えてないから!俺は美月と友達になりたいんだ。」



そして私が高校で初めてできた友達は、人の名前を勝手に呼び捨てするお調子者の、水城。
なんでこんな人と。


「じゃーな!水城!」


その男子の呼ぶ声に反応してしまう自分。
同じ名前って不便、、、


「俺らも帰るか!美月!」

「ねぇ、同じ名前呼んでて分からなくなんないの?」

「んー、俺が呼ぶみずきは美月だけだし!」


そういって自転車を取りに行く水城。

これってまっといた方がいいのかな?
いや、でも一緒に帰るとは言ってないし。


うん、帰ろう。


「おい、美月!なに帰ろうとしてんだよ。」

「え、だって、、」

「後ろ!乗れよ。」


だけど、二人乗りって禁止なんじゃ。