桃色初恋、甘口キス

「じゃ、行こっか」

もう部活が始まってしまう。

今度は慎重に、階段を下りる。
折角助けてくれた黄原を、また心配させちゃいけないし。

朝練の緩やかな雰囲気とは違って、放課後の部活は活気に溢れ、賑やかだ。

愛ちゃんの告白の行方は気になるけど、昨日みたいに呆けてばかりもいられない。

あたしは、よし、と気合を入れて、部室に入った。
今日も部活、頑張ろう。

「お前……。
まぁ、いいか」

隣の黄原が、また何か言いかけて、やめた。
それやめてって言ったばかりなのに。