「うみ、今日から俺の彼女な」

あたしは小さく、本当に小さく頷いた。
わぁっという親友の歓声と、あたしを抱きしめる彼の体温に、包まれる。

「わたしの恋は終わっちゃったけど、二人の恋は、これから始まるんだね?
応援してるからね!」

「愛ちゃん……」

声に顔を右に向けると、愛ちゃんが優しい笑顔であたし達を見つめていた。
そして、あ、そうだ、と手を打った。

「きっとね、ちゃんと想いあってするキスは、凄く凄く甘とおもうんだよね。
ね、試してみたらいいんじゃないかなぁ?」

愛ちゃんは言って、視線を逸らした。
や、愛ちゃん、何を言い出すんだ……?!