「うわ!」


思わず大声が出てしまった。


「橋くんなんで急に電気消すの!?」

「見えるかと思って」

「見えるって…」


電気代をケチって廊下の明かりを点けないで歩いて来たのに、頼りだった部屋の明かりを消されるとは。


入り口の扉に手を置いて、暗闇に慣れるまで目をこらす。


目を細めると、奥の窓際に橋くんが立っているのがわかった。