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ガチャ
『はぁー!いい天気!............って、楓くん........?』
秋晴れのお天気に感動していたら、腕をパシッと掴まれた。
『............俺、もー何年も芽流とはメールしてないから。』
真面目な顔で、あたしを安心させるように言った楓くん。
................やっぱり、楓くんはあたしの心を読めてるんじゃないかって思う。
さっき、祐也くんに、
“楓から芽流のメアド貰って”って言われた時に嫌だった。
楓くんの元カノだもん。
芽流ちゃんの事は、嫌いな訳じゃないよ???
ただ、楓くんはまだ芽流ちゃんとメールしてるのかな?とか、
芽流ちゃんからのメールには返信するのかな?
とか、考えちゃう。
なんて、こんな事考えちゃう自分自身が一番イヤだけど。
『....そっか........ありがとう。なんか、楓くんには心読まれてるみたいで
びっくりするよ....』
前、芽流ちゃんとファミレスで会ったとき、
芽流ちゃんは楓くんとメールしてる風な事を言ってた。
けど、楓くんは“何年もメールしてない”ってそう言ってくれた。
それで、充分だよね。
『....雫は単純過ぎんの。』
『あたしも、楓くんの心、読めるように頑張る!!』
果たして何から頑張ればいいのか分からないんだけどもっ!!
『や、読まれたら困るし。』
割と冷たく吐かれた言葉に、一気にあたしのテンションは急降下した。
『そ、そか....。プライベート....』
心読まれるとか....よく考えたらヤダよね!
深く反省。。。

