ケータイ小説作家に恋をしました。2


翌日の土曜日――

大きな誤解をはらんだまま、明人は泣きそうな顔をしながら侍町駅に向かった。



「おはようございます!!」


明人が改札を抜けると、既に阿川さんは到着していて声を掛けてきた。

明人は阿川さんの笑顔を見ながら、その裏に潜むドス黒い拷問地獄の女王様の姿を想像していた。


こ、この白いワンピースの下には、きっと黒革のボンテージ衣装を身に付けているに違いない…

そして、あの紙袋にはムチが!!


ああ…
僕は今日、阿川さんの拷問で昇天するんだ。

生きているうちに、ポポロに一目だけでも会いたかった…


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