翌日の土曜日――
大きな誤解をはらんだまま、明人は泣きそうな顔をしながら侍町駅に向かった。
「おはようございます!!」
明人が改札を抜けると、既に阿川さんは到着していて声を掛けてきた。
明人は阿川さんの笑顔を見ながら、その裏に潜むドス黒い拷問地獄の女王様の姿を想像していた。
こ、この白いワンピースの下には、きっと黒革のボンテージ衣装を身に付けているに違いない…
そして、あの紙袋にはムチが!!
ああ…
僕は今日、阿川さんの拷問で昇天するんだ。
生きているうちに、ポポロに一目だけでも会いたかった…
.



