ケータイ小説作家に恋をしました。2


阿川さんは何の事か全く分からなかったが、いちいち気にしていては明人と会話は成立しない。


「緑の石とか探しに行く訳ではなくて、遊園地のチケットがあるから一緒に行かないかなと…」

「遊園地?」


明人の人生に、今まで遊園地という言葉は無かった。

"遊園地って一体何だ?"
明人は必死に考えた…


「阿川さん気持ちは嬉しいけど、僕は正義の味方じゃないし、ショッカーとは戦えないし…」

「そりゃ、秘密基地だろ!!
地しか合ってないし!!」


阿川さんの厳しいツッコミに、明人の身体がロッカーにめり込んだ。

「あ…
す、すいません。つい…

とりあえず行ってみれば分かりますから、明日侍町駅で10時に待ち合わせしましょう」


.