翌日、明人はついに大口契約をゲットした。

コピー機が古くて、買い換えないとならない会社に偶然当たった。

リース契約だが、約300万円の売上になった。もちろん明人にとっては初めての、まともな契約だった。


喜び勇んで帰社した明人は、嬉しくて阿川さんに抱き付いた。

「セ、セクハラですよ!!」

阿川さんは半分本気で言ったが、明人の様子を見て訴える事は思い止まった。


「阿川さん!!
ほらほら見て!!
仕事ができる男になってきたかな?」

「良かったですね。
ポポロに報告しないと…ですね!!」


明人は喜んで自分の席に座り、注文書を整理し始めた。

しかし、暫くして注文書を破ってゴミ箱に放り投げる姿が、阿川さんの目に映った…


不思議に思った阿川さんは、退社する前に明人にたずねる事にした。


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