ケータイ小説作家に恋をしました。2


「兄さん…
ワシもフットボール好きでね、よく見てるよ」

「あ、そうなんですか」


店主が髪を切りながら、話し掛けてきた。

「面白いよね~」

「らしいですね。
見た事はないんですが、ツッコミが最高らしいですね」


「兄さん見た事ないのかい?
あの素早くて鋭いツッコミは、まさに芸術だよ!!」


そんなにスゴイのか後藤って…
芸術的なツッコミなら、今度見てみようか。


「スゴイよ、兄さん!!
体勢を低くして、素早いフットワークで…」


フットワーク?
芸人って、フットワークが必要だったかな…


「早慶戦も良いが、やっぱりオールブラックスだな!!
あの突っ込んでいくパワーはスゴイぞ!!」



そ、それって…
フットボールどころか、ラグビーじゃん!!



明人は、ラガーマンに憧れていると勘違いされ、スポーツマンのシンボル…

スポーツ刈りにされた。


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