ケータイ小説作家に恋をしました。2


とは言ったものの、明人はポポロの住んでいる所も知らなければ、顔すら知らなかった…

読んでる人は知ってるけど。



「でも、まずは僕が変わらないと、仮に会えたとしても、今のままの僕では相手にしてもらえない。

僕がポポロを支えられる様な、そんな男にならなければ!!」


明人は駅に入ると電車に飛び乗り、自宅がある駅を通過し、もう2つ先の駅で下車した。

そして勢いよく改札を抜け、外に飛び出した!!


新しい明人の門出を、駅員も手を振って応援していた。

明人もそれに笑顔で応える――



「お客さん、乗り越し料金払って下さい!!」

「あ…」



明人がわざわざ乗り越し料金を払ってまでここまで来たのには、大きな理由があった…

この駅のすぐ近くに、有名な退魔殿があったからだ。


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