オッサンの場合は、もう道も見えてる訳だし、あとは自分が前に進めばいいだけじゃん。
オッサン…
理由を考えて自分自身に言い訳しても、前には進めないんだ。
よく言うだろ?
出来るか、出来ないかじゃないんだ。
やるか、やらないかなんだ!!」
明人は高校生に人生を諭され、目から鱗が落ちた。
確かにそうだ。
今までの僕は、自分のネガティブ思考が悪いのに、仕方がない事だといつも自分に言い聞かせてきた。
ネガティブ思考なんて、生まれついてのものではない…
弱い自分自身に目を伏せ、逃げてきた結果なんだ。
弱い心は次々に悪い事を引き寄せ、それに戦わずに負けた僕は、更に暗闇に沈んで行った…
「じゃあ俺行くから」
彼は背を向け歩き始めた。その背中に向かって、明人は叫んだ。
「ポポロを連れて会いに行くから…
必ず、2人で会いに行く!!
名前は?」
彼は振り返らずに、歩きながら手を振った。
「涼太!!」
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