ケータイ小説作家に恋をしました。2


「もしかして…」


やはり身の危険は若干感じてはいたが、明人は立ち上がって、隣の車両へと続く扉を開けた。

更に大きくなる怪しげな大合唱――


それでも明人は、隣の車両へと移動した。



「このシャコって、あの木いちごっていうケータイ小説サイトでポポロの上に載っていた、プロ作家の事ではないのか?」

明人はポポロの事を調べる時に、システム障害を引き起こすくらいにケータイ小説サイトにアクセスした。

その為、トップページは目をつむると、鮮明に詳細まで思い出せたのだ。


明人は勇気を振り絞り、更に危険な車両の中心部へと足を踏み入れた。

「きっとこの車両のどこかに、この怪しげな大合唱の中心人物がいるはずだ」

明人は周囲の座席を隅々まで確認しながら、中心になっている人物を探した…


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