「ん…?
あ――――――――!!」
明人がもう一度、プロフィールに書いてある好きな男性のタイプを見ると、最後に補足が書かれていた。
余りのショックのため、最後まで読んでいなかったのだ。
>――…という様な人はいないので、そうなろうと努力している人が好きです。
明人は自分のマヌケさに、思わずアメフラシが終結する海に落ちた。
そうか…
確かに、現実的にそんな男がそうそういるハズがない。
努力だ、努力!!
しかし…
明人は人生で、一度も努力などした事がなかった。
「努力って何だ?」
帰社すると用事があるとかで、阿川さんは既に退社していなかった。
「朝の事謝りたかったのにな…」
そう思いながら自分の席に着くと、1冊の本とメモが残されていた。
.