ケータイ小説作家に恋をしました。2


翌日――


明人がいつもの様に出社すると、なぜか阿川さんが目を充血させ、ぐったりとしていた。

「おはようございます」

「あ、おはようございます!!」


明人は自分のネガティブパワーに影響を受けない阿川さんとは、何となく話せる様になっていた。

子供の頃実家の床の間に置いてあった、北海道土産の木彫りの熊以来の話し相手であった。

しかも、今回は1人2役しなくても良い。



「寝不足ですか?
睡眠不足はお肌の敵らしいですから、早く寝た方が良いですよ」

「あ、はい…」


明人にはこの時、なぜ阿川さんの目に殺意を感じたのか分からなかった。

当然、その後になぜか出されたコーヒーに、カメムシが沈められているなど、知るよしもなかった…


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